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2006年10月 5日

イサム・ノグチ庭園美術館【香川県牟礼町】

アート/ 人物

isamunoguchi_twinstone.jpg

isamunoguchi_pamph.jpg


日米混血の彫刻家イサム・ノグチは、
日本とアメリカに自らの作品を展示する庭園美術館をつくりました。

アメリカ・ニューヨークにあるノグチ・ミュージアム
イサム自らが生前に自身の作品を展示する場所として整備したものであるのに対し、
日本のイサム・ノグチ庭園美術館はイサムが生前に日本での制作場所(アトリエ)兼住居として
使用していた場所を美術館として整備したものになります。


今回、日本の庭園美術館へようやく訪れることができました。

場所は香川県牟礼町。
高松駅からことでんバスで30分ほどのところにあります。
見学には事前の予約が必要です。
10/3(火)13:00に予約。
午前中は隣町のセカチューのロケ地、庵治町を散策してました。

定刻に受付に行ってみると、平日昼間だというのに40人くらいの人。
すこし多めとのことですが、やっぱり有名な美術館なんだなー。

人数が多いので2グループに分かれて、それぞれ1時間ほどの
ツアー形式で見学、というスタイル。

ツアー参加者には上記写真中のパンフに貼ってあるシールが
配られ、服など見えやすいところに貼り付けます。
気をつけないとうっかり落ちてしまうので注意!
僕は何度も落として危うくなくしてしまうところでした^^;



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美術館は大きく以下の3つのエリアで構成されます。

  1.アトリエ
  2.家(イサム家)
  3.彫刻庭園

アトリエと彫刻庭園は「マル」と呼ばれる1メートル半ほどの高さの石垣を防塁のように
ぐるりとめぐらせた円形の空間の中にあり、そのそばにイサム家が建っています。

自分のいるグループはまずアトリエを30分ほど見学、
そして残りの時間で家、彫刻庭園を見学しました。
1時間ほどで終えるほどの規模なのであまり大きくはありません。


美術館内は原則撮影禁止。
これに対し、ニューヨークにある庭園美術館は撮影可。
この辺の美術に対する理解が日本は足らない気がするなあ。


受付。
isamunoguchi_reception.jpg

中にはミュージアムショップもあります。
mure_isamu3.jpg


1.アトリエ

[エナジー・ヴォイド]

アトリエは大きな丸い石壁の中に蔵が2つ建っており、
一つが作業蔵、もう一つが完成作品の展示蔵となっています。
そして蔵の外には未完成作品が所狭しと展示されています。

正直未完成品はそのメッセージ性がよく分からない。
まあ未完成だから仕方ないのだけど。
完成と未完成の違いは完成品にはイサム・ノグチのサインが入ってます。

完成作品の中でひときわ目を惹いたのはやはり「エナジー・ヴォイド」。
ひときわ大きな輪の黒い石ですが、「ゼロ」を意識したものなのか。
なんか輪の中の空間からエネルギーが溢れ出てくるようで、
思わずずっとみとれていました。


2.イサム家
isamunoguchi_murehouse.jpg
[イサムが過ごした住居「イサム家」]

家はイサム・ノグチが実際の日常生活に使用した家です。
元は丸亀市にあった古民家を移築したもの。
一般的な日本家屋ですが、アメリカ人であるイサム・ノグチが
暮らしやすいようにいろいろ工夫がされているとか。
広めの畳部屋が2つ、蛍光灯の光を嫌い、照明には自身が設計した
「あかり」の電灯が使われています。

家屋保護のため家の中には入れず、外から眺めるのみ、となります。


3.彫刻庭園
isamunoguchi_wall.jpg
[マルの外壁]

マルの中の屋外部分が彫刻庭園になっています。
自然地形、自然石を利用してまさに「地球を彫刻」しています。
石を水の流れに見立てて再現した石の川、自然石で配置された階段。
ちょっとした丘になっていて、頂上では牟礼の町並みが一望できます。
 

日米混血の彫刻家は自らの帰属先を求めるかのように日米の間を行ったり来たりしていました。
日本ではこのこの牟礼の仕事場で地元の石工・和泉正敏の献身的な協力により
イサムは制作に励んだ。

太平洋を隔て、守る場も、立場も異なるが、晩年の二十年間、イサムのもっとも身近にいたのが、アメリカではプリシラ・モーガン、日本では和泉正敏となる。プリシラがはたした役割同様に、イサムの協力者としての和泉の仕事の大きな部分は、いかにイサムの心配を取り除くかにあった。イサムが、かつてその懐に飛びこんでいった魯山人の「夢境」には、自分の好みを徹底的につらぬいた住まいと、一流の職人を自分の手足とした仕事場があった。牟礼は、イサムの「夢境」となった。もっとも、魯山人が自らひとつずつそれを作りあげていったのに比べ、イサムの「夢境」は和泉の献身で成り立った。イサムのいかなる無理難題にも愚痴ひとつこぼさず、和泉はイサムのいる数ヶ月の間、出家したように私生活をなげうって仕えた。和泉との絶対的な師弟関係のうえに、イサムの「夢境」は支えられていた。イサムは、「先生」とあがめられるその生活に、本心から安住していたのだろうか。...(中略)...「どんなに居心地よくても、ここに長居しては、ぼくはだめになる」イサムは、仕事意外にも気をわずらわせずにすむ配慮に心を癒される反面、尊敬をこめて仕えられて少しでも気がゆることを極度に恐れた。...(中略)...イサムは、牟礼にいる予定の数週間をめったに延期しなかった。いつも気ぜわしく、ニューヨークの活力のなかに帰っていった。(ドウス昌代「イサム・ノグチ 宿命の越境者」)


庭園美術館のとなりの山椒山公園にはイサム・ノグチ遊具が2点
設置されています。

プレイスカルプチャー
isamunoguchi_play1.jpg

シーソー
isamunoguchi_play2.jpg


折りしもタイミングよく、
高松市美術館で「イサム・ノグチ 世界とつながる彫刻展」が開催中との
ことなので、行ってみることに。


イサム・ノグチ 世界とつながる彫刻展」編へ続く。


【information】

アクセス:JR高松駅よりバス(7番のりば) 庵治行き「祈り岩与一公園前」(約30分)下車 徒歩約7分

開館日:火・木・土曜日

見学時間 :午前10時 ・ 午後1時 ・ 午後3時 の一日3回 (約1時間・定員有り)

入館方法:事前予約制

入館料:一般・大学生2000円(税別)、高校生1000円、中学生以下無料



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