勝手にしやがれ【ジャン=リュック・ゴダール】

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ジャン=リュック・ゴダール監督。
主演:ジャン・ポール・ベルモンド, ジーン・セバーグ

ネオリアリスモの次はヌーベルヴァーグというわけで。
大学の授業で鑑賞しました。

ネオリアリスモと同じくロケ中心だそうです。

ヒロインのパトリシアを演じるジーン・セバーグがすごくキュート。
ショートヘアがヘプバーン並によく似合う。

対する主人公ミシェルを演じるベルモンドもなかなかの色男。
僕は歩きタバコは大嫌いですがその姿が妙に絵になるんだな〜

物語自身はとある小悪党とそのガールフレンドの逃避行、
という単純な物語なのですが要所要所の台詞がとても奥深く、
ゴダール監督の感性の豊かさに惹かれてしまいます。

舞台はパリ。
自動車泥棒に警官殺し、とくれば大悪党なんでしょうが
劇中に登場する主人公ミシェル・ポワカールはなぜか軽さ漂うヤサ男。
そんなミシェルはアメリカ人記者のパトリシア・フランキーニに夢中。
口説きに口説くも最後は裏切られ...

...と最後は悲しい結末なのですが。

気になる名ゼリフ集。


 「海が嫌いなら、山が嫌いなら、都会が嫌いなら、勝手にしやがれ」

 「あなたの最大の野心は?」「不老不死になって死ぬこと」


...他にももっとたくさんあったはずなのに思い出せない。
もう1回みたい。

最初は「最低だな、こやつ」と思っていた主人公ミシェルも
見ているうちになんか妙に情が移ってきて、
最後にパトリシアに裏切られるシーンでは
「何で裏切るんだよ〜、一緒にローマに逃げてやれよ〜、パトリシアの馬鹿〜」
と男の僕にしてこう思わせてしまう。

これがモテ男の魔力なんだろうか...

映画の楽しみ方が分からなくなりつつある今、
こうした昔の作品を見ることは原点復帰、という意味ではいいのかも。


映画は作り手の見せ方だけではなく、見る側の見方、というのも
映画を楽しむためには必要な要素なのかも。