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2008年11月23日

柳宗悦茶道論集 【熊倉功夫編】

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柳宗悦茶道論集 (岩波文庫 青 169-6)


大学の授業で岡倉天心の「茶の本」を読んでから、
少し茶道への興味が湧いてきました。

実際きちんとした茶道を嗜んだことはないんですけど。


んで茶に関する本を探してたら...
八王子の図書館で見つけました。


柳宗悦はあの柳宗理の父親です。
茶道家なのかと思ったら、思想家、美術評論家なんですね。
どうりで千家や楽焼への大胆な批評ができるわけだ。
茶人であれば家元をあそこまで批判できないでしょうね。

茶道とは「もの」への正しい接し方を教えてくれる。
人がものを作り、用い、型とし、礼にまで高めるのはなぜか。


...そこに美を見出し、愛を見出し、和を得んがためである。
それが真の「自由」だと宗悦氏は言う。


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2008年11月16日

磯崎新の建築談義 #12 【クライスラー・ビル[20世紀]】

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磯崎新の建築談議シリーズ。
今回は最終巻、第12巻のクライスラー・ビル。
20世紀を代表する建物としてこのビルを取り上げてます。

20世紀といえば3巨匠(ライト、ミース、コルビジェ)をはじめとして、
アアルト、ニーマイヤー、丹下健三、安藤忠雄など
モダニズムやポストモダンの巨匠などが候補として考えられると思うのですが、
建物がNYを象徴するものとはいえ、なぜウィリアム・ヴァン・アレンという
クライスラー・ビル以外これといった作品のない建築家の作品が
ピックアップされたのか?

しかも様式はモダニズムでもポストモダンでもなく、アール・デコ。

まあ磯崎氏独特のアイロニーも込められているのでしょうが、
20世紀の建築の1つの転換点としてピックアップし、
20世紀の建築全体の方向性を俯瞰しようとするものでもあるみたいです。


建築の持つ機能とは、含有する内部空間においてのみ存在するのか?
あるいは他に機能が存在するとすれば、
それらの機能よりも内部空間の機能が最優先されるべき機能なのか?


20世紀の建築は外部と内部のせめぎ合い。
...そんなところでしょうか。


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2008年11月10日

磯崎新の建築談義 #10 【ショーの製塩工場[18世紀]】

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公式サイトより]


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磯崎新の建築談議。
今回は第10巻のショーの製塩工場。
別称として「アルケ・スナン」とも呼ばれますが、
これはかつてのアルクとスナン、2つの村の名前を繋いだもの。
「ショー」とはこの製塩工場のそばにある「ショーの森」からきています。
世界遺産にも登録されています。

設計者はクロード=ニコラ・ルドゥー。
様式としては新古典主義ですが、新古典主義を代表する建築家、というよりは
エチエンヌ=ルイ・ブレー、ジャン=ジャック・ルクーらと共に、
「ヴィジョナリー・アーキテクト(Visionary Architect)」もしくは「ビジオネール」、
つまり実現しなかった建築(ドローイングや設計図)で有名な人たち、
としてのほうが馴染みが深いと思います。
この3人はエミール・カウフマンの『三人の革命的建築家 ブレ、ルドゥー、ルクー』
によって近代建築の先駆的な存在として評価されるようになったとか。


建築の機能というものは、実際に建てなければ実現できないもの。
しかし建築の哲学というものは実際に建てること以外にも術はある。
ルドゥーは、ビジョナリー・アーキテクトはそれを教えてくれる。


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2008年11月 9日

The Book of Tea Chapter4. The Tea-Room

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大学の「特講Ⅱ」という授業で岡倉天心の「茶の本」を読んでいます。
授業はゼミ形式で、本の中の一部を各学生で持ち回りで担当し、
内容の解説や自分なりに感じること、興味のあることなどを発表します。


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岡倉天心は全ての著書を英語で書いており、
本書は右側に原著の英語、左側に対訳が記載されており、
互いを比較しながら読み進めることができます。

...英語は苦手なのでほとんど左側しか読まないけど。


次週はいよいよ僕の番。

僕が担当するのは第4章「茶室」の前半部分。
僕がこのパートを選んだのはもちろん建築としての茶室に興味があったから。


茶室。
それは最小の建築にして、最高の建築である。
ミニマルなハードに、マックスのソフトを盛り込む。

さまざまな建築作品を創ってきたル・コルビジェが
最後に母のための小さな家を作ったように、
建築の最高の醍醐味がそこにはあるのかもしれません。


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2008年11月 6日

磯崎新の建築談義 #05 【ル・トロネ修道院[ロマネスク]】

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ル・トロネ修道院"ロマネスク" (磯崎新の建築談議)


磯崎新の建築談議第5巻。

第6巻がゴシックということで、第5巻はその前のロマネスク。

ル・トロネは世界で最も著名で代表的なロマネスク建築、というわけではなく、
磯崎氏の個人的な好みでピックアップされてるようです。

といっても、ロマネスクはゴシックのように強い共通性、というものはまだなく、
地域によって様式が微妙に異なるものらしい。

ゴシックが都市的で薄い壁で大面積のステンドガラスで覆われ、
大規模で天にも届かんとする高さを求めるものであったのに対し、
ロマネスクは主に田舎的で重厚な石壁で覆われ、
小さな窓から入ってくるわずかな光により内部が照らし出される
小規模で閉じたものであった。

分かりやすくいえば、
ゴシックは大聖堂、ロマネスクは修道院といったところでしょうか。

ちなみに「ロマネスク」とは直訳すると「ローマ風の」という意味らしいです。


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2008年10月29日

磯崎新の建築談義 #06 【シャルトル大聖堂[ゴシック]】

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インタビュアー:五十嵐太郎、撮影:篠山紀信とのトリオで構成される
磯崎新の建築談義シリーズ全12巻。
篠山紀信ってこういう真面目な建築写真も撮ってたんですね...


難解な磯崎氏の文章を1巻から順に...と思っただけで
気が遠くなりそうだったので気に入ったテーマの巻から読むことに。

まずトップバッターは第6巻、ゴシック様式の代表格、シャルトル大聖堂。
バラ窓、シャルトル・ブルーのステンドグラスが有名ですよね。


ゴシック・ホラー、ゴシック・ロリータなど、
古典の一様式としてゴシックという言葉は一般常識程度に知ってたけど、
じゃあ実際どんな様式でどんな特徴があるのか、と言われると
明確には答えられない。


...ってなわけで読みました。


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2008年10月20日

現代建築に関する16章 【五十嵐太郎】

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大学の助手さんの薦めで読みました。

タイトルのごとく現代建築に関する16のキーワードについて語るもの。
著者は東大・東大大学院卒の工学博士というエリート建築批評家。

別にエリートとか批評家というものを毛嫌いするわけではないのですが、
僕的にはあまり好きになれる内容ではなかったかな。

とは言っても建築家自身の言葉ばかりじゃ主観的な意見しか出てこない。
たまにはこういう建築家の周囲の声を客観的に聞くことも重要なのかもね。
キーワードごとに建築を語ることで、
自分の建築に対する考えを整理することもできるし。


建築とは多要素の集合体だ。
好きな側面もあれば嫌いな側面もある。


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2008年10月12日

gehry talks architecture + process

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大学の図書館で借りた本。

以前ゲーリーの映画を見て
ビルバオのグッゲンハイムにすごく惹かれました。


本書はこの10年間の主な作品24点をゲーリー自身の言葉で紹介するもので、
ゲーリーの建築哲学を垣間見ることのできます。

建物は直方体、という常識を覆し、曲面を多用し、
時にそれらが風にはためいているかのごとく建築に「動き」を与える。
(カラトラバのように実際に動かすわけではないのですが)


どの作品も一見してゲーリーの作品だと言うことが分かる。
どの作品にも「ゲーリーらしさ」が現れている。
それでいて、彼はクライアントの意向をとても大切にしている。

デザイナーにエゴはいらない、自己表現はいらない。
このような言葉をよく耳にします。
僕はそのことについてとても懐疑的です。
デザイナーは造形マシン、アイデアマシンじゃない。

エゴとエゴとの折り合い。
それがデザインであり、コミュニケーションである。


ゲーリーやリベスキンド、カラトラバのような建築家はそれを教えてくれる。


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2008年10月 5日

五重塔 【幸田露伴】

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大学の研究室助手さんのオススメにより読んだ本。


昔の文体で書かれていて、最初は少し読みづらかったのですが、
読み進んでいくと、長い一つの文を句点で区切っていくという独特のリズムが
逆に心地よくなっていく。そして呼び起こされる感動。
電車の中で読みながら思わずゆるむ涙腺。

とても良い本だと思います。

内容は谷中感応寺の五重塔建立に取り憑かれた一人の大工の物語。
この物語自体はフィクションですが、この五重塔自体は実在したものだそうです。
現在の谷中霊園のそばにある天王寺がそうで、
昭和32年までは谷中霊園のシンボルとして建っていたそうですが、
一組の男女の放火心中により焼失し、現在は礎石が残るのみだとか。
全く迷惑千万な話です。
貴重な建築遺産は人類の宝だというのに。
死ぬなら周囲を汚さず、巻き込まずに勝手にやってくれ。


他のどんなものよりも優先し、自分の全てをなげうってでも達成したい。
一生の内で1回でもそう感じさせてくれるような仕事にめぐりあうこと。

それが人としての幸せじゃないだろうか。


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2008年9月29日

建築構造のはなし 【マリオ・サルバドリー】

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  建築構造のはなし 原理と応用  鹿島出版会299ページ
  マリオ・サルバドリー著 望月重+北島哲男共訳

  Why Buildings Stand Up
  The Strength of Architecture
  Mario Salvadori


大学の研究室助手さんの薦めで読みました。

オススメの本やDVD、展示情報などを教えてくれたり、
八王子への転学の相談にのってもらったり、
仕事をふってもらったりといま大学で一番お世話になっている人の一人です。
ちょうどいま自分が興味あることについて、
さらにドライブをかけてくれるというか、もう一段上のスイッチを入れてくれるというか。

こういうフットワークの軽い人が大学の教授とかになってくれると
大学ももっと健全化して面白くなると思うんですけどねえ...


今、建築の構造デザインについて興味を持ちつつあるのですが、
この本はまさにその興味を加速してくれる。
八王子で構造デザインの授業を受けているのですが、
その講義内容ともマッチする。

エンジニアを経てデザインを学ぶことになった経緯。
それはあながち偶然ではなく、遠い回り道だったけど必然の道だった。


全ては繋がっている。
問題はそれに気付けるかどうか、ということではないでしょうか。


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2008年9月14日

「秘すれば花」花伝書―風姿花伝

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大学の基礎教育科目で「特講Ⅱ」という授業を選択しています。
講師は「美と芸術」の小穴晶子先生

この授業は前期と後期で1冊ずつ決められた本の内容について
ゼミ形式で発表してゆくもの。

前期は世阿弥の花伝書。
600年経た現在もなお読まれ続けている能の解説書。
上記の講談社文庫本は川瀬一馬氏による校注、現代語訳つきで
古文が苦手な人でもすんなり入っていけると思います。


秘すれば花。
花とは「魅力」。

隠せば魅力的?
...さて、その心は?


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