最終日は豊島へ。
天気も晴れて絶好の鑑賞日和。
高松港から直島・本村港経由で豊島・家浦港へ。
瀬戸芸での不満は海上交通の煩雑さと便の少なさでしょうか。
あまり便利にし過ぎるとキャパオーバーという問題も出てくるんだろうけど。
まあ、あれこれ行き方をみんなで考えるのもまた旅の楽しさでもあるんだろうけど。
豊島には基本的に3つのエリアがありますが、
今回は時間切れで甲生(こう)地区には行けませんでした。
家浦港周辺と島キッチンのある唐櫃岡(からとおか)集会所周辺と豊島美術館に
行ってきました。
まずは豊島横尾館(横尾忠則/永山祐子)。
どぎつい原色系が純日本風の家屋に展開してますが、
不思議と妙な調和が生まれてます。
永山祐子さんお得意の透明床も伝統と革新の良い融合を手助けしてるような。
一番良かったのは塔の中の無限空間でしょうか。
「あなたが愛するものは、あなたを泣かせもする」(トピアス・レーベルガー)
HPでは写真撮影禁止となってますが、実際はOKでした。
壁床一面のストライプ。
目がチカチカする。
「mountain project」(石上純也)
山一面に展開する散策路はイメージとしては面白いけど、
実際の作品模型はちょっと残念でした。
石上さんの作品だけに期待していたのだけど、それだけにガッカリ感が否めない。
ピピロッティ・リスト「あなたの最初の色」
相変わらず映像インスタレーションは自分の中ではピンと来ない...
島キッチンにてランチ。
ドーナツ状の屋外席はユニークな造形なんだけど、
中央の屋内部との境界をしっかり遮断していたのが残念。
日本的に境界線をぼかしてほしかったなあ。
キーマカレーを食べました。
美味し。
次に豊島美術館まで歩いて行ったのですが、この道筋の風景がすばらしい。
道が海へ落ちていくかのごとく。
日産の電気自動車レンタカー。
二人乗り。気持よさそう。
三角地帯の田んぼ。
ちょうど収穫の最中でした。
道を挟んで反対側には美しい棚田が広がります。
棚田プロジェクトにより、棚田の保護活動を行っているようです。
美術館受付入口。
2つの巨大なマユ。
大きいほうが美術館、小さい方はミュージアムショップ&カフェ。
美術館入口。ドラえもんのガリバートンネルみたい。
ここから入っても大きくはなれません。
外壁。
厚さ20センチほどのコンクリで覆われた空間は独特の雰囲気をかもし出す。
目の前にはあたかもCGで描いたような光景が広がる。
加えて内藤礼による水のインスタレーション作品が非日常性を強める。
...ぼーっとしてると足元がびしょ濡れになるけど。
道の形状に合わせてカーブしたベンチ。
屋内撮影禁止なのが返す返すも残念です。
良い空間ほど写真を見るのと実際の空間にいるのと大きな違いが出るとおもうのですが、
ここはそれがすごく顕著に現れる場所だと思うのです。
もっとオープンにして、その違いを体感してもらうほうがアピールになると思うんだけどなあ。
なにはともあれ充実した3日間でした。
とくに家プロジェクトは想像以上の収穫でした。
なにもないところから一から空間づくりをするとなると、
大変かもしれないけれど、
すでにある空き家などを使えば、
地域性を生かした適度なスケールでの空間づくりをできるのではないだろうか。
今後の活動に活かしていきたいと思います。