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2006年10月12日

HAPTIC ―五感の覚醒

読書

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前から買いたい、買いたいと思いつつなかなか買うのを躊躇していた本。
だって高いんだもの。
でも結局買っちゃったけど。
友達が図書券千円プレゼントしてくれたので定価約4千円のところ、
3千円で買えました。

原研哉さんの名前も前から耳にしていて、どんな人だろう、
どんなデザインをするのだろうという興味からもぜひこの本は
欲しかったのです。

この本は以前紹介した竹尾の「TAKEO PAPER SHOW」において発表した
同名の展覧会を書籍化したものです。

といっても紙がデザイン媒体なわけではなく、
形や色でもなく「触覚」を第一のモチベーションとしてデザインを行うことを
さまざまなクリエーターに依頼して実現したものだそうです。

まだ全部を詳細に読んだわけではないですが、
まえがきで原研哉さんの感性の鋭さに惹かれ、惹きこまれた。

スゴイよ、この人。



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まずこの本のデザイン自体がイイ。気に入った。

竹尾という紙の会社の編集と、HAPTIC(「触覚的な」という意味)という
その本のタイトルが示すとおり、本自体触り心地を重視された造りに
なっています。触っていて気持ちよく、何度も触りたくなるような触感。

見た目はすごくシンプルで確かに形や色ではなく、「触覚」を重要視してます。

そして本を見開くとまた奇妙な本の造りに惹かれます。

本の背の部分の裏側は通常見えないものですが、
この本はそれが見えるようになっていて、そこに「HAPTIC」という
単語の意味が書かれています。いやー面白い。
人の興味を喚起することに細心の注意が払われていて、
デザインでできることの可能性をこの本は追求しているな、と感じました。

そして前書き。

テクノロジーが様々なものを前進させる動因になっている状態を、
「テクノロジー・ドリブン」というそうです。
現代社会はまさにテクノロジー・ドリブンの生み出してきた結果です。

デザインはこれまでそのテクノロジーのあとについてきた。
その役割の重要性も認知され、今日ではデザインという分野が確立している。

しかし原さんは言う。

「一方で、テクノロジーではなく、感覚の希求を起点としてものをつくること、
 つまり物づくりのモチベーションを人間の感覚の側に置くというあり方も、
 諸科学の進歩と同時に進化してもいいはずだ。「センス・ドリブン」とでも
 いうべき世界の進化がそこにイメージできるはずである。」

電撃ビビビ!...なわけですよ。
これからデザインがもっともっと進化するためにしなければならないことは
まさにこういうことなんだな、と。

もうすでにそういう動きは始まっているかもしれないし、
始まっているならその動きに乗り遅れないようにしなければならない。

この展覧会に賛同したクリエーターは、原研哉をはじめ、
深澤直人ジャスパー・モリソン山中俊治隈研吾吉岡徳仁、佐藤卓など
そうそうたるメンバー。

そしてその作品群も、「ジェル・リモコン」「ジュースの皮」「キャベツの器」など
思わず触ってみたくなるものばかり。

多くの美術館やデザイン・イベントでは作品の保護のため展示物に触ることを
禁じています。まあ仕方がないといっては仕方がないのでしょうけど、
やはりデザインは触ってみなければその良し悪しは分からないと思うのです。
だってそこが終着点=コミュニケーションなのだから。

そういう意味で「触る」ということを第一のモチベーションとしてデザインされた
ものが集められたこの本はデザインを知る上で貴重な一冊だと思うのです。

いやー、絶対オススメ。


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