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2017年11月12日

MOMATコレクション【東京国立近代美術館】

アート/ 展示・イベント

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半年ぶりの東京。
今回も一泊二日の弾丸ツアー。


まずは竹橋の東京国立近代美術館へ。
地下鉄の地上出口を出ると外はあいにくの雨。

一番の目的は企画展「日本の家」展。
平日だし、天気も悪いし、テーマ的にもそんなに人はいないだろう...

と思ったのがあまかった。
中は予想以上の混雑。
しかし内容は期待に反して建築の美的感覚の追求というよりは、機能的理論の考察といった感じで、
どちらかと言えば建築関係者などの玄人向けのように見えました。
しかも図録が三千円以上と高い(結局買わず)。

清家清の「斎藤助教授の家」の原寸大模型は良かったけれど、
全体的には期待はずれ感が否めず。

一発目からハズレか?

...と思いつつ続いてコレクション展へ。

...これがめっちゃ良かった。


企画展での物足りなさを補って余りある一発逆転なのでした。

※本展はすでに終了しています。



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豊富な所蔵品を展示する十分なスペースに加えて、ここは撮影が基本的にOKというのが嬉しい。
どんなに良い企画展をやっていたとしても、
結局のところ、美術館の実力って所蔵コレクションの扱いにあると思うんですよね。
その意味でここは国立西洋美術館と並んで東京随一の美術館じゃないかと思うのです。


以下お気に入りの作品を40点ほどピックアップ。


まずは絵画篇。

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原田直次郎『騎龍観音』(1890年)※国指定重要文化財

龍に乗る観音様。
この彫刻作品を愛媛の石手寺で見かけました。
(関連性の有無は不明)


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安井曽太郎『金蓉』(1934年)

絵のモデルは5ヵ国語を操るホテル嬢。


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梅原龍三郎『北京秋天』(1942年)

北京の空は今もこの空の青さを保っているのでしょうか。


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岸田劉生『道路と土手と塀(切通之写生)』(1915年)※国指定重要文化財

あの道の向こうにはなにがあるんだろう...というワクワク感。


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靉光『自画像』(1944年)

苦渋に満ちた表情。


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菱田春草『王昭君』(1902年)

「絵師に賄賂を贈らなかったがために肖像画を醜く描かれたことを嘆く姫(王昭君)」
...を描いた絵だそうです。


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和田三造『南風』(1907年)

海の男のたくましさ。
それにしてもギリシャ彫刻並みの見事な肉体美。


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太田喜二郎『新緑の頃』(1911年)

どこかミレーの「落穂ひろい」にインスパイアされたゴッホのタッチを彷彿とさせる。


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黒田清輝『落葉』(1891年)

黒田清輝の画風もよく知らないながら、なぜか「こんな絵も描くんだ」と。


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川上涼花『鉄路』(1912年)

ターナーの空気感をゴッホのタッチで表現した、みたいな。


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オスカー・ココシュカ『アルマ・マーラーの肖像』(1912年)

アルマ・マーラーは作曲家グスタフ・マーラーの妻。
夫の死後、ココシュカはアルマと恋人関係にあったものの、
アルマは建築家ヴァルター・グロピウスと再婚してしまう。
ココシュカにとって、アルマは聖女だったのか、はたまたファム・ファタルだったのか。
モナ・リザのポーズで微笑む愛しい人をココシュカはどのような想いで描いたのでしょうか。


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ポール・セザンヌ『大きな花束』(1892−1895年)

様々な絵画空間表現の試み。


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アンリ・ルソー『第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神』(1905−1906年)

ルソーのこのシュールさが好き。


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ジョージア・オキーフ『タチアオイの白と緑ーペダーナル山の見える』(1937年)

バリバリのアメリカンのはずなのに、どこか和風の雰囲気がするのはなぜだろう?


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パウル・クレー『破壊された村』(1920年)

微妙に崩れたバランスが「破壊」を表現しているのだろうか。


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ジャクソン・ポロック『無題(多角形のある頭部)』(1938−1941年)

ポロックにしては形而下的な。


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藤田嗣治『自画像』(1929年)

ヨーロッパが認めた日本人画家。
細い線が繊細さを感じさせる。


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藤田嗣治『五人の裸婦』(1923年)

どこかピカソの「アヴィニョンの娘たち」を意識しているような。
合っているのは人数だけだけど。


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藤田嗣治『少女』(1956年)

これもなんとなく「モナ・リザ」を感じさせる。


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藤田嗣治『動物宴』(1949−1960年)

フジタもこのような絵を描くんだ、みたいな意外性。


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ナターリア・ゴンチャローヴァ『スペイン女』(1916−1920年)

ロシア人画家が描いたスペイン女性。
あまりスペインらしさを感じないのはそのせいか。


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国吉康雄『誰かが私のポスターを破った』(1943年)

ポスターの中の手が女性に襲いかかる。


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国吉康雄『サーカスの女玉乗り』(1930年)

この絵を見て、スーラの「サーカス」が思い浮かんだ。


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国吉康雄『カーニヴァル』(1949年)

魂の宿った妖しい仮面。


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杉山寧『穹』(1964年)

絵の主人公はスフィンクスではなく、背景の青空なのか?


今回のコレクション展の最大の目玉、一連の東山魁夷作品。
所蔵全17作品が展示されていました。
他美術館への貸出などで全作品が一同にそろうのは珍しいことだそうです。

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[たにま(1953年)]

谷間を流れる雪解け水。


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[残照(1947年)]

「夕焼け」ではなく、あくまで日の入り後のわずかな残ってる陽の光を描いた「残照」。
そこに画家のこだわりを感じる。


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[秋翳(1958年)]

陽の光を遮る「陰」ではなく、かざし覆い尽くす「翳」。
秋の気配で覆い尽くされた山。


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[白夜行(1965年)]

北欧の日が暮れない夜。


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[冬華(1964年)]

樹が白いのは雪が積もっているからなのか、それとも月光に照らされているからなのか。


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[映象(1962年)]

「映象」ではなく「映象」。
目に見えないものを形どり、水面に映し出す。


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[青響(1960年)]

風に吹かれて葉がそよぐ度に青が「響く」。


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[道(1950年)]

道はどこまでも続く。生きている限り果てしなく。


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[白い朝(1980年)]

白の中に黒一点。
凍える世界。


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[木霊(1958年)]

木々の枝は無数に枝分かれしてゆく。
生命の鼓動はこだまのように繰り返されてゆく。


彫刻作品。

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高村光太郎『手』(1918年)

この手はなにをつかもうとしているのだろう。


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荻原守衛『女』(1910年)

女はなにに囚われているのだろう。


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荻原守衛『文覚』(1908年)

筋骨逞しき平安僧侶。


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ジャン・アルプ『地中海群像』(1941/1965年)

地中海を泳ぐ白い金魚。


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舟越保武『原の城』(1971年)

城を守る兵士。


【Information】オフィシャルサイト


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